悪人
映画、悪人を見た!(^^)!
私がこの話を端的に説明するなら、「出会い系で知り合った男に殺される話」
もっとも、殺された女の子「佳乃」が死ぬ事で話は始まるし
佳乃は「悪人」のポスターで妻夫木聡に抱き寄せられている深津絵里ではないし
この映画は「出会い系で知り合った男に殺された佳乃」にフォーカスは当たってない。
でも私は光代にフォーカスを当てた途端、
首絞められてキスされるのって良くない??
みたいな低俗な感想しか出てこなくなる。
光代と祐一は、それは二人の愛の形なんだろうし、
それについてはクラウドソーシングサイトで1000文字以上書いて100円もらう予定だから、わざわざはてなブログでは書きたくない。
ウチは100円を愛してる( ノД`)シクシク…
問題は、佳乃!
佳乃は見栄っ張りで寂しがりな女の子で、でもきっと、等身大の現代の女の子だと思う。
衝動的に人を殺してしまう祐一のような人間も、まあ少なくはないのかもしれないけど、身近ではない。友達にそんな人いるか?って言われると私はいない。
友達に見栄を張って「あの人と付き合ってるんだ」って言ったり
寂しくて出会い系で男とセックスする女の子って、すっごく身近だと思う。
友達に二人はいるんじゃない?それくらいのお手頃身近感。
けど佳乃も作中で「全部あんたのせいだって警察に言ってやる!レイプされたって言うし、私は親戚に弁護士もいるんだから!」と何も悪くない相手のせいにするっていうオマケもあるから
「人を殺した」「全部あんたのせいry」っていうオマケが付属しなかったら
祐一も佳乃も「衝動的になりやすい人」「見栄っ張りで寂しがりな女の子」で、ぐんと身近な存在になるのかもしれない。
で、だ。佳乃は、さして性格も良く知らない顔がかっこいい男・増尾くん(岡田将生)の事を好きになって、偶然夜の町中で出会った佳乃は増尾くんの車に乗り込む。
増尾とは出会い系で知り合ったわけじゃないんだけど、佳乃は増尾に
「よく知らない男の車に乗ろうと思うなよ。どうせ誰でもいいんだろ」と蔑まれるシーンがある。
しんど・・・・
まあ、この岡田将生と満島ひかりの空気感の作り方がすっごくリアルで
見てて、しんどかった。
結局、佳乃は車から蹴り出されて、その後出会い系で出会った男に何やかんや殺されて
しかもふられた男(増尾)には、仲間内でネタにされて、バカにされて
ふった男(祐一)は、「もっと早く(佳乃に出会う・殺す前に)光代に会いたかった」とか言ってる始末。
いや、でも、佳乃が悪い。佳乃が悪いんだよ……。
それでも、死ぬほど悪い事したの??
佳乃の人生っていったい何??
ってさすがに思う。
それでね、お父さんが佳乃が死んだ現場で、雨の中、言うんだよ。
「お前は何にも悪くない」
って。
私はそのシーンが好き。
バカな女だし、正直、この映画で佳乃が生きてるシーンでは佳乃の良い所なんて全く感じられなかったけど。
でも私はこの映画の登場人物では、一番、佳乃が愛しいなぁ。